2021年10月28日 (木) 22:25 | 編集
最近、というか、ここ数年、YMOを結構聴くようになりました。
YMOといえば、言わずと知れた「イエローマジックオーケストラ」のことですが、今はYouTubeで気軽に検索して聴けるので本当に便利。
令和3年の今に聴いても全然古くないどころか、これが40年以上前の音楽とはとても思えない斬新さ。
この人達が凄腕のメロディーメーカーということは折り紙付で、「TONG POO(東風)」の旋律なんて、美しいなぁと思いますしね。
YMOといえば、中学生の時に物凄い衝撃とともに出会ったテクノポップという新ジャンルで、当時はちょっと「得体の知れないもの」というところからのスタートでした。
なにせ、シンセサイザーを超前面に押し出したコンピューターミュージックというものがほぼ未体験領域だったことに加えて、バンドのメンバーのファッションは真っ赤な人民服、ヘアースタイルは衝撃のテクノカット、、、当時はモミアゲをスパッと切り上げるなんて、変態のすることでしたからね、「ぅわ、、、も、もみあげがない、、、」って感じでした。
まぁこのテクノカット、数年後にはマッチもヒデキもするようになって極めてフツーの髪型のひとつになりましたけど、YMOブレイク当時は「多様性」なんて概念は皆無だったんですな。

当時中学生だったおいら、家庭ではTV禁止令が出され、ひたすらラジオを聴く少年でしたが、なんでも「日本人のテクノバンドが海外で異様に高い評価を受けているらしい」という話は聞いていました。
今と違ってインターネットで一発検索もできず、レコード屋に行っても金がないので、おいそれとレコードは買えず、当時はまだ貸しレコード屋の「黎紅堂」も「友&愛」もなく、音源入手は只ひたすらにラジオのエアチェックのみという時代でありました。
当時の「FM東京」で、平日の23時頃に放送していた「ライブ・フロム・ザ・ボトムライン」という番組があり、ニューヨークのライブハウス「ボトムライン」で収録されたライブ音源を紹介していました。
この番組で、ブレイク前夜のビリージョエルによる渾身の「ピアノマン」を聴き、鳥肌が立ったのを今でも忘れられません。
そんな「ライブ・フロム・ザ・ボトムライン」で、噂のイエローマジックオーケストラを放送するというので、カセットテープをスタンバイして、固唾を飲みながら聴き入りました。
シンセサイザーによる音楽なんて、それまで日本では「喜太郎」くらいしか知られていなかったものが、一気に大爆発を起こした感じで、まぁとにかく青臭さ全開の中学生の耳にこれでもかっていう感じで流れ込んできたわけです。
その衝撃たるや、当時はもうなんていうか、、、まぁとにかく繰り返し何度も聴きました。
そのカセットテープも絶対に捨てていないはずなんですが、もう30年以上聴いておらず、どこにしまったか分からない状態、、、でも今はYouTubeという文明の利器があります。
なんと、あの、ボトムラインでのライブ音源が「ほぼ完璧」な状態(機器トラブルによるアクシデントもそのまま)で存在しているではありませんか。
嗚呼、当時の衝撃が甦ります、、、それと同時に40年経ってから聴くと、テクノポップだと言いながら、アナログなグルーブ感もバッチリあって、別に無機的でも無味乾燥でも何でもないんですな、これが。
あと、サポートメンバーの渡辺香津美のギターがもう凄すぎて、これはレコード化されなかった音なので、本当に40年経って「日の目を見た」感じ。
この後、YMOは「逆輸入」のような形で日本で大ブレイクを果たし、「凱旋」するのは皆様すでに御周知の通りであります。