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言葉は化け物
2022年05月28日 (土) 22:26 | 編集
 
よく「言葉は生き物」などと申しますが、おいらに言わせりゃ「言葉は化け物」だったりします。
時代とともに時の経過とともに言葉は変化してゆきます。

例えば雰囲気、、、正しくは「ふんいき」ですけど、最近は「ふいんき」と発音する人が増えて、今や「ふいんき」と入力すれば「雰囲気」に自動変換されるようにまでなりました。
きっと10年後には「ふいんき」が多数派になっていることでしょう。

「結構」という言葉は、元々は良い意味だったはずですけど、日常生活で相手から「結構です」と言われれば、それは拒絶、お断りを意味しますよね。
老紳士がソムリエの開けたワインを試飲して、香りと味を堪能し、さも満足げな表情で「結構です」などと言うのを側から聞けば、今やそれはなんとも新鮮な肯定・賞賛の響きです。

似たような例としては「大丈夫です」というのがあります。
いや、似てるというより、「大丈夫です」は「結構です」よりも遥かにに曖昧・複雑で、厄介な化け物です。
通常「大丈夫ですよ」と言えば、相手を安心させたり、応援したりするときに使う言葉です。
「大丈夫ですか?」と言えば、相手や現状を心配している意思表示になります。
そして、「大丈夫です」と言えば、それは「ご心配なく」とか「お任せください」という意味ですよね。
ところが「大丈夫です」には、「イヤです」とか「関わらないでください」などの、否定・拒絶の意味もあるから本当に厄介なんです。

随分前のことですけど、大阪上六のお好み焼き屋で店主から「マヨネーズ大丈夫ですか?」と聞かれました。
おいらはマヨネーズをかけて欲しかったので「大丈夫です」と答えました。
そしたら運ばれてきたお好み焼きにマヨネーズはかかっていなかった、、、それ以来マヨネーズは「かけてください」と言うようになりました。

ちなみに当院のK嬢は、この「大丈夫です」を本当に巧みに操ります。
ある日、こんなことがありました。
消毒コーナーでK嬢とM嬢が楽しそうに話してます。
おいらが手を洗いに入ってゆくと、2人の会話がピタッと止まりました。
「あはは、、話の続き、していいんだよ」
「大丈夫です」
「あはははは、、、また院長の悪口でも言ってたのかな〜??」
「大丈夫です、話題にもなってないで〜す」

お後がよろしいようで。。。(涙)



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