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そもそも接点がないじゃんって話
2022年07月04日 (月) 22:24 | 編集
 
一昨日の記事で、こんなことを書きました、、、
『キャンセルなさる際にその場で次の予約を取れれば良いのですが、中には「予定が分かったらまた電話します」と言って電話を切る患者さんが一定数いらっしゃいます。その中には、予定が分かったら本当に電話をくださる方と、電話をくださらずそのまま来なくなってしまう方がいらっしゃいます。ムシ歯や歯周病のリスクが低い方ほど前者の傾向が強く、リスクが高い方ほど後者の傾向が強いというのは皮肉です。』
、、、実は、これは誤解を生みやすい表現でして、かなり反省をしております。

そんなわけで、もうちょっと冷めた目で再考してみようと思うわけですが、、、

人間には、自身の健康に関心が高くセルフケアやメインテナンスにも積極的で定期的に健診も受ける「マメ派」と、自身の健康に関心が低くセルフケアには無頓着でメインテナンスの中断は当たり前で健診なんて受けない「ルーズ派」の2タイプがいます。
(その間をとったような「中間派」タイプもいるでしょうが、話がややこしくなるので、ここでは「マメ派」と「ルーズ派」の2タイプだけということにします。)
そして、人間には、ムシ歯や歯周病になりやすい「ハイリスク」のタイプと、ムシ歯や歯周病になりにくい「ローリスク」の2タイプがいます。
(これもまた「中間リスク」タイプがいるわけですけど、やはり話がややこしくなるので「ハイリスク」と「ローリスク」の2タイプだけということにします。)

「ハイリスク」で「マメ派」の人たちは、治療が終了した後も定期的にメインテナンスに通います。以前の状態には戻りたくないですから、キャンセルしても予定が分かった時点で電話をくださいます。
しかし、「ハイリスク」で「ルーズ派」の人たちは、治療が終了して口腔内状態が改善してもメインテナンスが途切れがちです。一度キャンセルするとそのまま来なくなってしまい、再発を繰り返し段々と悪化してゆきます。
「ローリスク」で「マメ派」の人たちは、キャンセルをしても予定が分かった時点で電話をくださいます。元々リスクが低いことに加えて定期的なメインテナンスを欠かさないので、非常に良い状態が維持されます。
そして、「ローリスク」で「ルーズ派」の人たちですが、この人たちってそもそもが日常生活に支障をきたすほど口腔内状態が悪くならないんで、余程のことがない限り歯科医院を受診しないんです。

そうなんです、歯科医師からしたら「ローリスク」な「ルーズ派」とは接点がないんです。
「ローリスク」で歯科医院に通っている人たちは、ほぼ全員が「マメ派」なんです。
それに対して、「ハイリスク」で歯科医院に通っている人たちは「マメ派」と「ルーズ派」が半々ということです。

そりゃぁ「ハイリスクな人はローリスクな人よりもルーズな人が多い」って印象になりますわな。
だから「リスクが高いくせにルーズで困ったもんだ」とか「通院に対する真剣さが口腔内にそのまま現れる」とか短絡的に考えてしまいがちになる自分を戒めようと思ったのでした。
これって、歯科だけでなく、他の医療においても当てはまりますよね、きっと。



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