2022年07月09日 (土) 22:23 | 編集
昨日はあまりに衝撃的な暗殺事件が起きて、思考回路が一瞬ストップしました。
一夜明けて、どうやら犯人に政治的思想はなく、個人的な逆恨みの可能性が報じられておりますが、事件の詳しい背景などは明日の参院選投開票後に徐々に明らかになってくるでしょうから、それを待ちたいと思います。
安倍さんは、卓越した外交手腕を持った稀代の総理大臣でした。
2017年にトランプ大統領が就任してアメリカが自国優先主義を全面に出し始めると、国際協調外交を展開する安倍首相は、ドイツのメルケル首相とともに「リベラル最後の砦」と語られることもありました。

安倍首相は「頑固者のトランプ大統領を動かしうる唯一の国家首脳」として各国に頼られるようになり、外交力が弱いと言われ続けた日本が世界のハブ的存在になりました。
2020年に安倍首相の辞任報道が世界を駆け巡った時の各国元首のコメントが、リップサービスの範疇を大きく超えていたことがそれを象徴しています。

その類い稀なる外交センスは、現職ではなく「元首相」という立場でこそ発揮できる場面が今後いくつもあったでしょうに、日本にとって大きな損失と言わざるを得ず、本当に残念でなりません。