2023年02月25日 (土) 22:24 | 編集
今日は2月25日、12月だったらクリスマスですね。
そして明日は2月26日、今から87年前に2.26事件が起きた日です。
1936(昭和11)年の2月26日、大日本帝国陸軍の青年将校たちによるクーデター未遂事件が発生しました。
この事件で、政府は日本の歴史上最長の戒厳令を敷くことになります。
事件は2月26日早朝午前5時頃の首相官邸や重臣の私邸7か所の襲撃から始まりました。
岡田啓介首相は首相官邸の中で女中部屋にかくまわれ難を逃れたものの、内大臣斎藤実、大蔵大臣高橋是清、陸軍教育総監渡辺錠太郎らは殺害され、鈴木貫太郎侍従長が重傷を負います。
襲撃直後の26日の朝、鉄道省の省線電車(後の国電〜現在の首都圏JRの通勤電車)は概ね通常通り動いていましたが、東京株式取引所が臨時休業を決定、、、一部の敏感な国民は、この段階で「帝都で何かが起きた」ことを察したようです。
正式に青年将校の蜂起が報道されたのは26日夜8時で、ようやくラジオで「陸軍の一部将校が決起し、永田町や霞ヶ関などの一帯を占拠するという重大事件が発生した」ことが発表されました。
後の各種資料やエピソード、または当時の写真等を見ると、この事件は「雪の帝都」で起きたことが殊更に強調されています。
やはり関東では積雪すること自体が珍しく、忠臣蔵や桜田門外ノ変も「雪の江戸」で起きており、いわゆる襲撃系の事件が「雪の東京」を舞台にしているという妙な共通項が印象的なんだと思います。

ちなみに、気象学的には、この事件が発生したときには「雪は降っていなかった」ことが判っています。
2月26日にはたしかに降雪の事実はあり、積雪も記録されているのですが、雪が降り始めたのは午後からであり、事件発生時には降っていませんでした。
しかし、当時の写真を見ると一様に地面は真っ白です。
実は事件の3日前、2月23日に東京での観測史上3位(当時は2位)の大雪が降っており、積雪36センチを記録しているのです。
事件当日はこの時の積雪がしっかり残っていたということなんですね。

それにしても東京の積雪記録を見ていると、どれも昭和中期までのものばかりで、昭和後期〜平成〜令和と雪がそれほど積もらなくなっていることが解ります。
ですから2014年2月のあの大雪は史上8位というだけにとどまらず、近年稀に見る事象だったということですね。
それにしたって当時の関東地方は、今と違ってとっても寒かったわけです。
実際に、おいらが子供の頃(昭和40〜50年代)って、間違いなく今より寒かったですものね。
年に1〜2回は雪だるまを作って遊んだし、毎朝霜柱を踏んで通学するのはお約束でした。
2.26事件が起きた1936年2月の最高気温と最低気温を見れば一目瞭然、、、

今だったら「毎日が最強寒波!」って言っちゃうレベルですわ。