2023年05月22日 (月) 22:28 | 編集
昨日(21日)、G7広島サミットが閉幕しました。
G7首脳が揃って原爆資料館を訪れ、平和記念公園の原爆慰霊碑で献花を行っただけでなく、終盤にウクライナのゼレンスキー大統領が広島を電撃訪問するというサプライズもあり、岸田首相にとっては大きな加点となった印象です。

明けて本日(22日)、広島サミットを総括する国内各方面からの論評が入ってきました。
概ね高評価が多く、中には「画期的」で「歴史的」だと評する論客も少なくありません。
それに対して、今回の広島サミットを「失敗」だとする人達も一定数おられます。
19日に合意された「広島ビジョン」には、核抑止力維持の重要性が盛り込まれましたが、元広島市長は「戦後一貫して核と戦争を否定してきた広島が、その舞台として利用された」と断じ、「岸田首相がヒロシマの願いを踏みにじった」とまで言及しています。
また、G7首脳との間ではウクライナへの軍事的な支援の強化が約束されましたが、「岸田首相は戦争を是認し激化させることを広島の地で許した」としています。
今回のG7広島サミットは、これを「核軍縮に向けた動きの一歩にすぎないが、非常に重要で大きな一歩であった」とするのか、それとも「核廃絶〜核なき世界へ向けての具体的な動きがない以上、それは失敗である」とするのか、要するに「現実派」の論客なのか、それとも「夢想派」の論客なのか、を判別するリトマス試験紙になり得る点で興味深いと感じました。