fc2ブログ
incho.gif
 院長:茂木信道の診療室へお越しの方はコチラからど~ぞ
 2005年3月以前の旧院長室はコチラからどうぞ
一筋縄ではいかないという無力感
2024年02月02日 (金) 22:27 | 編集
 
元日に発生し、最大震度7を記録した能登半島地震で、地震による死者の約9割が家屋倒壊によるものであったとのこと。
一方で、津波による死者は珠洲市の2人、、、海岸付近の地盤が4〜5メートル隆起して防潮堤の役割を果たし、津波の被害が軽減された結果、倒壊死の割合が相対的に非常に高くなりました。

国土交通省によると、平成30年時点で全国の住宅の耐震化率は約87%ですが、戸建て住宅に限ると約81%に下がり、約560万戸が「耐震性不十分」であると推計されています。
能登半島先端部のような過疎地では、住民の高齢化が耐震化の進まぬ要因になっていることは明らかです。
残りの人生が10年だとして、今の家を継ぐ人間がいなければ、耐震化工事なんてお金もかかるし、何より工事期間中の仮住まいへの引っ越しだとか、高齢者にとっては負担が大きすぎて、とりあえずやろうと思いませんものね。

ちなみに、現行耐震基準前の昭和55年以前に建てられた住宅の比率は、珠洲市が65%で、全国の市区町村で最も高いのだとか。
続いて能登町の61%が第2位、輪島市の56%が第5位と、奇しくも能登半島って住宅の非耐震化が際立った場所だったんです。

ところで、現行耐震基準(昭和55年制定)の「きっかけ」になったのが、昭和53年に発生した宮城県沖地震です。
もうお分かりですね、昭和53年の地震で宮城県地域の耐震性の低い家屋は淘汰されているので、あの東日本大震災では家屋倒壊による死者の割合は低く、津波による死者の割合が圧倒的だったわけです。

こうしてみると防災対策ってのは本当に一筋縄ではいかないですね。
自然災害に遭う度に都市の弱い部分が破壊されて刷新され、それに対応して都市機能がアップデートしていくしかないのかな、、、などと無力感にさえ襲われます。

輪島の朝市を壊滅させた今般の火災にしても、周囲の土地が地震で隆起したせいで河川の水位が極端に低くなり、消火用の取水ができなかったことが被害拡大の要因とされていて、自然災害というのは常に人間の想定を超えてくるものだと痛感させられるのです。



関連記事
コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿する
URL :
コメント :
パスワード :
秘密 : 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック
Powered by . / Template by sukechan.