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誰も見捨てるなんて言えないけど・・・
2024年02月08日 (木) 22:27 | 編集
 
能登半島地震の発生から40日ほどが経過しました。
今回の国や県の対応を見ていると、これまで起きた震災の時とは雰囲気が違うな、と感じます。
何がどう違うかというと、今回は「長期的には」被災地を「見捨てる」可能性が高いということ。
もちろん短期的には見捨てないでしょうし、個々の被災者に対しては短期的にも長期的にも見捨てはしないでしょう。
被災地の地元自治体は、市長や町長を筆頭に地元の完全復興を目指すと言い、国や県に対してもそれを要望するでしょう。
でも、政治家はもちろん、国も県も、そしてマスコミも絶対に口が裂けても言わないし、言えないけど、長期的に見れば、緩やかに、徐々にではあるけれど、被災地を見捨てる方向性へとシフトして行かざるを得ない、、、そう考えていることが端々から見えてくるのです。

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今回の地震による主な被災地は、いわゆる「奥能登」と呼ばれ、過疎化と高齢化が際立った地域です。
過疎化を示す具体例としては、輪島市の輪島駅まで通じていた七尾線が2001年に廃止され、能登町や珠洲市の珠洲駅を経由して能登半島東端近くに位置する蛸島駅まで通じていた能登線も、2005年に廃止されています。


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高齢化に関しても、奥能登地域の高齢化率(65歳以上)は48.9%と非常に高く、石川県で高齢化率トップの珠洲市(51.7%)をはじめ、能登町も50.4%となっています(令和2年時点)。
地震が起きなかったとしても、高齢化率はさらに高まっていったことでしょう。

そこに地震が起きたことで、金沢市などへ就職していたり、今回二次避難をした若い人たちのうち、将来的に奥能登の被災地に戻ってくる人は、ごく少数になることが予想されます。
莫大な費用をかけてインフラを復旧させ、街を完全復興させた後、どれだけの人が元の場所に住み続けるのか、住み続ける意思はあっても高齢の方々があと何年住み続けられるのか、若い人は戻ってくるのか、過疎化は止まるのか、高齢化は止まるのか、それを考えた時に、費用対効果という点で、過去の震災と比較しても「際立って悲観的」であると言わざるを得ません。

加えて被災地が「半島の先端部」であるという地理的条件も、物流の通過点ではないということで、各所で寸断された道路の完全復旧の是非すらも議論される可能性があります。

現在、全国各地で、廃止の議論の俎上に上がっている赤字ローカル線が、近年の台風や豪雨災害により橋梁が流されるなどして寸断されたままになっています。
元々が大赤字だった路線を、高額な費用をかけて復旧させたとして、今後利用者が増えるとは到底考えづらく、維持してゆくだけで費用が嵩むことから、中にはそのまま廃止になった路線もあります。
要するに、その路線は見捨てられたわけですが、このことと現在の奥能登地域が置かれた状況は、構造的には同じです。
しかし、被災地や被災者の心情を考えると、誰も「見捨てる」なんて言わないし、言えないし、将来的にも決して言えないでしょう。
でも、現実問題として、元の住んでいた場所に戻ったとして、地震発生前と全く同じ生活が出来るのか、地場産業は元通りになるのか、雇用は十分にあるのか、医療体制は確保されるのか、というと、どれも非常に厳しいという。。。

、、、これは本当に書いていてやるせなくなります。



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